新年にあたって

新しい年に入って、もう2週目に入りました。

お正月に、良く読む随筆を紹介します。題して、「新年の夢」

 

新年の夢

                     羽仁もと子

 

夢をむすぶ幾度、むすんでは解け、とけては結ぶ。

その夢が円かになると、夢が形をとって現世に生まれ出る。

二葉のように、嬰児のように。

 夢なくして新しい年を迎えてはならない。他人(ひと)の夢をわが夢と思いちがえてはならない。

  わが願望(ねがい)の庭から、 静かにほのかに見えそめて来る、いろいろの夢を見よう。

 年の始めに夢を見よう。

清き思いを与えたまえ、 清き願望を与えたまえ、

清らかな夢を見るように。

  だんだんさやかになって来る夢を見るのは楽しみである。

夢をそだててゆくのは楽しみである。

 自分一人の夢でなく、多くの友の夢がほしい。

清らかに結んだ夢が恵まれて、

ことごとく現実になる夢を見よう。

 

※今年のあなたの夢は何ですか?